福家警部補の挨拶/kindle unlimited

福家警部補の挨拶(大倉崇裕)がkindle unlimitedの読み放題対象になったので、ご紹介します。
この「福家警部補の挨拶」は刑事コロンボを意識した構成で、4つの短編が収録されていますが、そのいずれもがまずは犯人の視点で犯行の経緯を語り、その後福家警部補が事件の真相を見破っていくという倒叙形式のミステリになっています。

倒叙形式は、昔からある推理小説の形式で、アントニー・バークリーの『殺意』、F・W・クロフツの『クロイドン発12時30分』、リチャード・ハルの『伯母殺人事件』などが有名。
映像化された作品では何と言っても刑事コロンボが白眉で、日本でもこのコロンボに範を取った古畑任三郎シリーズが知られています。

今回の「福家警部補の挨拶」の作者の大倉崇裕は、刑事コロンボのファンであることを公言しており、『刑事コロンボ 殺しの序曲』『刑事コロンボ 死の引受人』などの翻訳(ノベライズ)も手掛けているほど。
Continue reading “福家警部補の挨拶/kindle unlimited” »

理由(わけ)あって冬に出る 市立高校シリーズ /kindle unlimited

似鳥鶏の青春推理もの。
私立高校の芸術棟にフルートを吹く幽霊が出るという噂が流れて……という出だしで、主人公の高校生の男の子が事件に巻き込まれていく様子が描かれます。

第16回鮎川哲也賞に佳作入選した作品で、推理小説としてキチンとしているのはもちろん、割りとコミカルな印象で暗くなりすぎないのも良いし、登場人物も主人公の葉山くんは典型的な巻き込まれキャラでかわいい男の子タイプ。それに絵に描いたような探偵役の伊神さんという先輩に、眼鏡を掛けた姉さん女房タイプの柳瀬先輩と登場人物のキャラも立っていて良い感じ。
Continue reading “理由(わけ)あって冬に出る 市立高校シリーズ /kindle unlimited” »