ウイスキーの5大産地

現在、世界のウイスキーは5つの代表的な産地に分かれています。
その5つとはスコットランド(スコッチウイスキー)、アイルランド(アイリッシュウイスキー)、カナダ(カナディアンウイスキー)、アメリカ(主にバーボンウイスキー)、日本(ジャパニーズウイスキー)になります。

スコッチはスコットランドで蒸留、熟成、ボトリングされたウイスキーを総称しています。原料は穀物が基本で、酵母により発酵させ、94.8度以下で蒸溜したものなど厳密な定義があり、製造法の違いからモルト、グレーン、ブレンデッドの3種類に分類されます。




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シングルモルトとブレンデッドウイスキー

ウイスキーを存分に楽しむには様々な智識が必要ですが、その中でごく基礎的なものを。
通常、ウイスキーはシングルモルトとブレンデッドウイスキーに分類されます。

シングルモルトの内、シングルとは「単一の蒸留所で瓶詰めされたもの」といういみで、モルトとは「大麦麦芽」のこと。
シングルモルトは単一の蒸留所の特徴(立地、使用している水、原料、製造方法)が色濃く出て、個性的なウイスキーに仕上がります。
有名なグレンフィディックやマッカランなどはシングルモルトに分類されます。

それに対し、ブレンデッドウイスキーは複数の蒸留所で製造されたモルトウイスキーにとうもろこし、ライ麦、小麦などの穀物を主原料としたグレーンウイスキーをブレンドしたもので、その配合の種類や割合はそれぞれのブレンダーの腕に掛かっていて、仕上がりは一般的に様々なハーモニーを奏でるものになります。
スコッチウイスキーのブレンデッドで有名な銘柄と言うと、ジョニーウォーカーやバランタイン、シーバスリーガル、カティサーク、オールドパー、ホワイトホースといった、日本での知名度の高い銘柄が揃います。

シングルモルトとブレンデッドは主にスコッチウイスキーから始まった分類ですが、現在では他のウイスキーにもその分類は広がっており、例えば日本のサントリーの[山崎」や「白州」はそれぞれ、山崎蒸留所、白州蒸留所で生産されたシングルモルトになります。それに対し、同じサントリーでも「響」はジャパニーズブレンデッドウイスキーの頂点に立つもので、価格的にもどちらが格上ということはなく、好みの問題と言えるでしょう。
また、ニッカウイスキーでは「宮城峡」「余市」というシングルモルトのラインがあって、このあたりが日本のシングルモルトとしては有名処といえるでしょう。

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ベンロマック/ブランド紹介

ベンロマック(Benromach)はスコッチのススペイサイドの銘柄。誕生は1898年。何度も生産中止と再操業をくり返してきた蒸留所で、オフィシャルボトルはほとんど発売されず、実力を埋もれさせたまま1983年にいよいよ生産が終了。そのまま消えていく運命かと思われていました。
そのベンロマックを老舗インディペンデントボトラー(独立瓶詰業者)のゴードンアンドマクファイル社に買収されます。G&M社も100年以上の歴史を持ちますが、蒸留所を持っておらず、その悲願をベンロマック蒸留所を取得することで達成しました。
G&M社は5年の歳月をかけて蒸留所を立て直し、オリジナルのベンロマック誕生100周年にあたる、1998年にチャールズ皇太子の公式な立会のもとに、生産が再開されました。

この蒸留所は僅か4人の従業員しかおらず、生産に携わるのはその中の2人。スペイサイドで最も小さな蒸留所です。
スコットランド産の大麦と近くのロマック丘を流れる湧き水を使用し、ウイスキー製造では珍しいソレラ方式という各パッチの一部を次のパッチに混ぜる方法で品質や味わいを一定に保っています。

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ベンリアック/ブランド紹介

ベンリアック(BenRiach)はスペイサイドシングルモルトウイスキーです。
ベンリアックは50近い蒸留所があるスペイサイドのエルギンの南にあり、シーバスリーガルやサムシングスペシャルのブランド用の原酒として高い評価を受けていました。
長い歴史を誇る蒸留所ですが、1つの蒸留所で作られたものであるシングルモルトとしてベンリアックの名を冠したオフィシャルボトルが発売されたのは1994年。かなり後発になりますが、それまでの長い歴史の中で、ウイスキーファンはそれとは知らずにベンリアックを呑んでいたことでしょう。




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ザ・バルヴェニー/ブランド紹介

ザ・バルヴェニー(The Balvenie)はスペイサイドの1つで有名なグレンフィディックの弟分として創業したものです。グレンフィディックと同じ敷地内にあって、バルヴェニーの名前はダフタウンにある古城から取られていて「山の麓の集落」という意味だそうです。

水源は、コンヴァル丘陵からの泉の湧き水を使用。原料はグレンフィディックと同じでありながら、水源の違いや製法の違いから全く異なった性質のモルトに仕上がっています。
創業者はウィリアム・グラントで、グレンフィディック創業の5年後の1892年。したがって、弟分と言いながらすでに100年以上の歴史を刻んだ老舗蒸留所で、今でも手間のかかるフロアモルティングを行い、麦芽の乾燥も自社で行うことで、クオリティのコントロールは万全。





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