グレンスコシア(Glen Scotia)はかなり入手困難なキャンベルタウンモルト。スコッチウイスキーは産地によってハイランド、ローモンド、アイラ、キャンベルタウンの4つに分類されていましたが、この中でキャンベルタウンは現在ではこのグレンスコシアを入れても3蒸留所のみという淋しさ。
20世紀初頭まではキャンベルタウンは北米への積出港であったことから、ウイスキーの輸出に有利で最盛期には34もの蒸留所があったそうです。その当時は「世界のウイスキーの首都」と称されるほどの成功を収めましたが、禁酒法ですべてが変わりました。
北米市場便りだったキャンベルタウンのウイスキー産業は大打撃を受け、さらに闇で流通していた極めて品質の悪いウイスキーがキャンベルタウンを名乗るケースが多かったことから、禁酒法廃止のころには低品質の代名詞のようになってしまっていました。実際に最盛期の頃から多少、品質面で劣っても売れたもので、生産量重視の蒸留所が多かったこともこの悪評に拍車を掛ける結果となりました。
禁酒法廃止後も世界恐慌の打撃、第二次大戦の打撃と続き、戦後の復興期に乗り遅れる形で、キャンベルタウンはかつての栄光を失ってしまいました。
グレンスコシアは創業が1832年と古いのですが、70年代から90年代まで経営が安定せず、閉鎖と再開を繰り返しており、かなりの入手困難な銘柄になっていました。
しかし、現在はオーナーが変更になり、また世界的なウイスキーブームで、品質面でこだわった製品であれば正当な評価を受けられる時代になり、生産を改善。
今のグレンスコシアはすべてのボトルがノンチルフィルターでのボトリングで最も品質が良かったき時代のキャンベルタウンモルトを実現。入手も少しずつですが改善されています。
酒質はコクの有るスパイシーなフルーツと波しぶきの見事なバランスが実現されたもので、心地よくドライな趣です。
キャンベルタウンモルトの特徴は、ピート香ですが、アイラモルトのような強烈なものではなく、地理的な条件と同じようにアイラモルトとハイランド・モルトの中間的な味わいになっています。
グレンスコシアもそうしたキャンベルタウンらしさを保ちながら、味わいはマイルドで豊かな個性を感じさせます。
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