ランゲアンドゾーネ

ランゲ&ゾーネ A.LANGE&SOHNE ランゲ・ツァイトヴェルク LS1404AD 140.032 腕時計メンズ (140032) [並行輸入品]

A.LANGE&SOHNE(ランゲ&ゾーネ)

ランゲアンドゾーネはドイツ・グラスヒュッテの時計メゾンで、現在はリシュモングループに属しています。
創業者のアドルフ・ランゲは19世紀前半から後半にかけて活躍した時計師で、最初はフランス、スイス、イギリスなどで修行し、その後ドイツに戻りグラスヒュッテで時計工房を設立しました。グラスヒュッテはかつては銀の採掘で栄えた街だったのが、資源枯渇で経済的に苦しんでいたのですが、アドルフ・ランゲはザクセン王国に時計産業を中心にした街の活性化を提案して、1945年に多額の融資を受けて独立工房を開設。
これがドイツ時計の聖地グラスヒュッテの始まりです。

ランゲの工房は子どもたちがいずれ経営に参画してランゲアンドゾーネに屋号を変更。ランゲの工房の周りには弟子たちが育ち、独立工房を設立。グラスヒュッテの製品はその優れた品質でヨーロッパ各地で高い評価を受けて人気を高めていきます。
第一次大戦後の世界恐慌の時期までグラスヒュッテは最盛期を迎えますが、恐慌で生産量が激減、ようやく立ち直り掛けた頃に今度は第二次大戦が勃発して、軍需工場とされ、特に1945年5月8日のソ連軍の空襲で工房は焼失します。

さらに、1948年には東西ドイツ分割に伴い、東側に編入されてグラスヒュッテ国営時計会社に統合されます。創業者から4代目のヴァルター・ランゲは1948年に西側に亡命。工房を開いて、IWCの協力を得てブランドの再興を図りますが、今度はクォーツショックに襲われ、頓挫。

このまま、ランゲアンドゾーネとグラスヒュッテの時計は歴史の彼方に消えていくと思われていましたが、1990年に東西ドイツが統合。ドイツの財閥マンスネングループの代表が「東西ドイツ統合の記念にドイツ時計の最高峰を復活させよう」との意図で、傘下のIWCのギュンター・ブルームラインに命じてヴァルター・ランゲを探し出し、ブランド再興に乗り出します。
そして、1994年。グラスヒュッテに置かれた新工房の第1号のコレクション「ランゲ1」が発表。同時に「アーケード」「サクソニア」「トゥールビヨン”プール・ル・メリット”」も発表され、その優れた性能とこだわりの内容は世界中の時計ファンに大きなインパクトを与えます。

2000年にはIWCと共にリシュモングループに加わりますが、ムーブメントの3/4プレートやスワンネック緩急針などのグラスヒュッテの伝統に基づいた時計作り、ドイツのマイスター（職人）の優れた仕事はスイスの高級ブランドに匹敵するステイタスを得ています。
ドイツのブランドステイタスを調査した結果で、ランゲアンドゾーネはベンツと並ぶほどの地位を得たこともあります。

現在のランゲアンドゾーネのラインナップはランゲ1、1815、サクソニア、ツァイトヴェルク、リヒャルト・ランゲなどがありますが、それぞれのモデルには基本モデルはもちろん、複雑機能を組み込んだコレクションも用意されています。ムーブメントの設計、製造から完成品の製造まで一貫して行ういわゆるマニュファクチュールで、その技術力はトップクラス。尤も価格もトップクラスで、数百万円のモデルがゴロゴロしている世界でもあります。