カバランは2008年に台湾で生まれたウイスキーの銘柄です。台湾の宜蘭県員山の雪山山脈の麓に蒸留所があり、この土地は上質な水で有名な土地です。カバランとは宜蘭の先住民の名からとったそうです。
カバランを作る金車グループはもともとが台湾では老舗の飲料メーカーだったそうで、最初は亜熱帯の台湾でウイスキー醸造をするということに関して否定的な意見が多かったそうですが、国際的に有名なウイスキー醸造家を招聘し、その意見を元に品質の安定をみたそうです。
蒸留器はスコットランドからゆにゅうしたものを使い、欧米の有名蒸留所から譲り受けた貯蔵樽なを用いて、世界でも最先端の技術でウイスキー造りに取り組み、その結果として2015年、2016年には2年続けてWWA世界一を受賞するなど、評価を得ています。
もともと、ウイスキーはどちらかと云うと、寒冷な土地で作られるお酒で、亜熱帯では製造が無理と言われていましたが、逆に暑い地域であるからこそ、宜蘭県のように夏になると気温が40度まで上がる地域だと、樽熟成が早く進み、通常はノンエイジの製品でも3年から6年の熟成をしていたのが、カバランの熟成期間は1年半前後となっています。
さらに、南国ならではの独特なトロピカルフルーツのようなフレーバーが楽しめ、味わいも果実のような甘い香りが広がります。これはほぼカバランだけが唯一無二で持っている、と言っても良い特徴で、大きな武器にもなっています。
ラインナップはすべてシングルモルトであり、まだ新しい銘柄でありながら、ひじょうに豊富なラインナップを揃えており、この辺にもメーカーのちからの入れ具合がわかります。
価格は大体1万円前後から始まるというけっこうな高級銘柄ですが、スコットランドのテイスティング大会では高い評価を受けている新進のウイスキーを楽しみたい方にはおすすめです。
(台湾旅行すれば、安く呑めるのだろうか?)