オスロスクは、スペイサイドのシングルモルトの1つで、1974年創設と割合新しい蒸留所で作られます。このオスロスク蒸留所はスペイサイドのバンプシャーにあり、オスロスクという名前の由来は「赤い流れを渡る浅瀬」というゲール語から来ているそうで、綴りはAuchroisk。これはスコットランド語であって外国人には発音がしにくいということもあって、かつては「ザ・シングルトン」という名前をつけて、オスロスク蒸留所のシングルモルトは販売されていました。
オスロスク蒸留所開設の目的は、大手のブレンデッドウイスキーだるJ&Bの原酒の安定確保、そして新たなシングルモルトの誕生であって、まだ若い蒸留所であるにも関わらず、設立当初から多くの品評会で賞を獲得しています。
74年に設立したオスロスク蒸留所は78年に最初のシングルモルトを生産、ところが先程も述べたように発音の問題が有って、86年に「ザ・シングルトン」と改名されました。そして、97年にオーナー会社の吸収合併がおこったため、シングルトンというブランドはなくなってしまいました。
01年にオスロスクに戻り生産再開され、「花と動物シリーズ10年」として発表されました。そして2008年には再び改名されて、今度は「オスロスク・シングルトン」となっています。
現在、オスロスクのラインナップとしては、「花と動物シリーズ」、「レアモルトシリーズ」などがありますが、基本的にはかなり入手困難なブランドになっています。
オスロスク蒸留所は設備が新しいだけにかなり革新的なウイスキーづくりをしていて、設立当初は近代的なコンピュータ管理によってわずか9名のスタッフによる24時間体制で、蒸留を行っていたそうです。
また、仕込み水は「ドリーの井戸」と呼ばれる泉の水を使っていますが、これがウイスキーづくりに最適な水で、そもそもこの水源を発見したことがこの地に蒸留所を建てるきっかけになったと言われています。また、シェリー樽とバーボン樽でそれぞれ熟成させたモルトをミックスして、さらに2年間熟成させるダブルマリッジ方式を採用。
スペイサイド・モルトの優等生とも言える味わいで、かなり入手は面倒な銘柄ですが、シングルモルトのファンならば欲しい銘柄であると言えましょう。