弥久(酒粕焼酎)は福岡県久留米市の酒蔵「杜の蔵」の酒粕焼酎の銘柄です。
杜の蔵では、この他に吟香露という銘柄も作っていて、酒粕焼酎については深い造詣があります。
酒粕焼酎は日本酒を作るときの副産物の酒粕を蒸留して焼酎にしたもので、筑後にはもともと酒粕焼酎を作る文化が有ったのですが、戦後になって廃れていました。それを杜の蔵では、独自の蒸留方法によって復活。フルーティで飲みやすい焼酎を開発しました。
酒粕焼酎は粕取り焼酎とも呼ばれますが、この名称は戦後の一時期に違法に作られた闇焼酎の俗称として使われ、悪い印象を持たれたことも廃れたおおきな原因の一つであったようです。
その吟香露の兄弟分とも言えるのが、この弥久で、古式蒸留純粕焼酎です。
現在の弥久には「銅カブト」と「純粕焼酎」、「特製梅酒用」があります。
銅カブトは木製せいろと銅製カブト釜による古式蒸留を行い、12年以上も熟成させたものです。純米酒粕由来の豊かな旨味に籾殻の香ばしさが加わっています。
純粕焼酎は古式のせいろ式蒸留法で生まれたもの。梅酒用は強い個性を持ち梅のエキスと調和するものになっています。