ブラッドノック(Bladnoch)は、ローランドモルトの一つですが、蒸留所がある場所はスコットランド南端でイングランドのほど近く、まっカース半島に位置しています。ローランドはただでさえ、現存する蒸留所は数が少なく、その中でもブラッドノック蒸留所は他からかなり離れた場所にポツンとある……といったロケーションです。
この場所はストランラー港が近くにあるので北アイルランドへはグラスゴーやエディンバラに行くよりも容易で、非常に風景が美しいところです。
ブラッドノックという名前は仕込み水に使っているブラッドノック川に由来するそうです。
創業は1817年でジョン・マクレランド、トーマス・マクレランドによって作られ、当初から順調に推移して、1887年頃には敷地は2エーカー(2400坪)で、さらに50エーカー(6万1千坪)の農場を創業者の一族が所有していました。
ジョン・バーナードが蒸留所をこの1887年に見学し、その様子を書き残していますが、繁栄の様子が伺えるものです。
1890年代のスコッチウイスキーの大不況で、ブラッドノックも大きな打撃を受け、1911年から1937年まではアイルランドの会社の傘下に入り、第二次大戦中には生産中止。さらに1947年ごろまでには蒸留所自体も閉鎖されて、1957年までその閉鎖は続きます。
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1957年、新しい所有者のもとで生産再開し、1983年にはアーサー・ベル&サンズズが引き継ぎ、近代化をすすめはじめます。1987年にベルがギネスの所有するディスティラーカンパニーと統合されてユナイテッドディスティラーになり、その元で近代化を継続して、この年には36000リットルを生産し、100年前の1887年の8倍を超えるまでになりました。
しかし、その生産される原酒のほとんどはベルの原酒として使われ、ブラッドノックとしてはほぼ市場へは供給されることはありませんでした。
そして、1993年。
ブラッドノックはユナイテッドディスティラーによって、これ以上の生産継続は不可と判断されて、またもや休眠状態へ。他の蒸留所から遠い場所に有ることが操業コストを押し上げて経営が悪化したそうです。
その翌年の1994年にアイルランド人で実業家のレイモンド・アームストロングに買収されます。
アームストロングは別にウイスキー業界で生きてきた人ではなく、アイルランドとこのブラッドノックの近くのストランラー港を結ぶフェリーを所有する会社を運営しており、アイルランドの北の端に住んで、多くの時間をブラッドノック蒸留所に費やすという生活を始めます。彼は別荘をこの近隣に所有していて、蒸留所の佇まいに惹かれて、建物を別荘群として転用しようと当初は考えたそうです。スコットランドでも指折りの美しい風景の土地だけにその目論見はかなりの有効なものだったのかもしれません。
しかし、近隣の住民の後押しを得て、考えを変え、ディアジオに対しごく少量のウイスキーを生産して観光客に売るという提案を行いました。
洗練されたビジターセンターとショップを建て、農園形式の建物が並び、その中でウイスキーづくりを再開したのです。
日本でいうと、地方活性化のための観光資源の開発みたいな話ですが、これがウイスキー愛好家たちの注目を集めます。当初は蒸留所に残っていた古いモルトストックを瓶詰めしていましたが、2000年からは新しく生産を再開。その際にオーガニックにこだわり、この土地の自然に採れたものでウイスキー作りを始めます。
新ブラッドノックの味わいはアームストロングの国籍のアイリッシュとスコッチの中間のような味わいだということです。
2015年。
今度はオーストラリア人のディビッド・プリオールによって買収されます。彼もまたウイスキー業界に人ではなく、ヨーグルトの販売で財を成した実業家だそうで、スコッチウイスキーの蒸留所を手に入れた最初のオーストラリア人だということです。
2017年に生産設備をかなり増強したということで、これからは市場で見かけることも増えそうです。また、マスターブレンダーのイアン・マクシミリアンによってブレンドされた、最高品質のブレンデッドウイスキーのピュアスコットという銘柄も製造し始めたそうですが、これはいまのところ殆どがオーストラリアで販売されているようです。
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