ウイルキンソンジン

ウィルキンソンジン 37度 720ml[スピリッツ][ジン][ウイルキンソン][ウヰルキンソン][長S]

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ウィルキンソン　ジンは、ウィルキンソン　ウォッカとともにニッカウヰスキーが製造し、アサヒビールが販売しているジンの銘柄です。
1995年から販売している、国産スピリッツですが、昨2018年に中身とパッケージをリニュアルしています。
価格はかなり買いやすく、安心して呑める国産のお手頃スピリッツですね。

ウィルキンソンというと海外ブランドのように思いますが、実は1889年に日本に定住していたクリフォード・ウィルキンソンが兵庫県有馬郡塩瀬村で天然の炭酸鉱泉を発見して、ロンドンに送って調べたところ、医療用・食卓用として優れた品質を持っていることがわかり、1904年にザ・クリフォード・ウヰルキンソン・タンサン・ミネラルウォーター・カンパニーを設立して、ウヰルキンソンタンサンを売り出しました。

現在でもウヰルキンソンの炭酸水は販売されていて、500ミリのペットボトルは私も仕事に行く際に安く売っているスーパーで購入して愛飲していました。

戦後の1951年からは、この会社が製造を、アサヒビールが販売を行うようになり、さらに1983年にはアサヒビールが商標権を取得して、製造・販売ともにアサヒビールが行うようになりました。
それに付随して、アサヒビールで当時販売していたドライジンジャーエールなどにも商標を使うようになり、ジンにもウイルキンソンジンが生まれました。

そしてジンを製造することとなったニッカウヰスキーですが、すでに1962年にはギルビーズと技術提携していて、ギルビージンの製造をしていたほど。
ウイスキーとジンは蒸留酒仲間なので、ウイスキーを作る技術のある蒸留所であれば、ジンの製造も比較的たやすいといえるでしょう。

昨今の、イギリスで火がついたクラフトジンブームも、まずはウイスキーブームが興って、新しく蒸留所が参入してきましたが、ウイスキーは出荷まで時間が掛かるので、その間の活動資金稼ぎに高品質のジンを作るケースが増え、ジンの魅力が見直されてきた、という事情があるぐらいです。

ニッカが作ることとなったウイルキンソン　ジンは、ギルビージンの流れを汲むものではなく、スコットランド、ハイランド地方のベン・ネヴィスの流れを汲むものだそうです。

ベン・ネヴィスは1825年創業の歴史ある蒸留所で、かつてはロングジョンというブレンデッドウイスキーで知られ、またビーフィータージンを作っていた時代もありましたが、80年代に不遇の時代が続き、1989年にはニッカウヰスキーが買収して、現在もその傘下にあります。

こうして、ウイルキンソン　ジンはニッカ製造、アサヒビール販売で市場に出ることとなりました。長らく、それほど知名度の高い商品ではありませんでしたが、空前の蒸留酒ブームで日本でもウイスキーに続いてジンが注目を集めるようになると、前述のように2018年にモデルチェンジ。
酒税が高いために価格も高くなりがちなジンの中では、低価格帯と言っても良い価格で頑張っています。
ニッカウヰスキーでは、こだわりのカフェスチルで製造したカフェジンという看板商品が別に有るので、このウイルキンソンでは単価を目指さなくても良いのでしょう。

アルコール度数は37°と47.5°のものがあり、720ミリのボトルで1,000円以下。また、ペットボトル（1.8リットル）のものもあり、これなどは居酒屋用でしょうか。
使用しているボタニカルは10種類以上で、昨年のリニューアルで配合比率を見直して、シトラスのニュアンスを際立たせて、ジュニパーベリーの香りをアップさせることで、爽やかな甘さとビター感のあるジンらしい味わいに仕上げています。

個性は高単価のクラフトジンのように強烈ではないのですがその分、癖がなく、またカクテルにもしやすくなっています。

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