スカリーワグは、独立系ボトラーズのダグラスレイン社のブレンデッドウイスキーになります。
独立系ボトラーズとは、蒸留所から原酒を樽ごと購入して自社で熟成、ブレンド、ボトリングまで行い、自社ブランドで販売している業態で、スコッチの世界では大きな役割を果たしていますが、日本ではあまり馴染みが無いのかもしれません。
ダグラスレイン社は、もともとはアメリカを主要取引先にした海運業者でしたが、第二次大戦終盤から戦後にかけてアメリカでスコッチの需要が高まるのを受けて、スコッチウイスキーの輸出業に進出。そのストックを原点に1948年にグラスゴーで会社を設立します。
その後、90年には女王輸出貢献賞を受賞しています。
さらに2013年には創業者の子供2人で会社を分割。弟のフレッド・レインがダグラスレインを受け継ぎ、兄のスチュワート・レインがハンターレイン社を設立。
ハンターレイン社がそれまでの基幹シリーズであったオールドモルトカスクやオールド&レアを引き継ぎ、ダグラスレイン社はブレンダーとしての経験を活かして、いろいろなシリーズを展開し始めます。
このスカリーワグは会社を分割した2013年に誕生したブレンデッドウイスキーの銘柄になります。
ダグラスレインの家で飼われていたフォックステリアのBinksに由来するそうで、ラベルに描かれたフォックステリアは右側の歯が欠けていますが、これはBinksを描いたものだそうです。
モートラック、マッカラン、グレンロセスのスペイサイドモルトをブレンドしたもので、スペイサイドらしくリッチでスパイシーな味わいが特徴です。
40%がシェリー樽熟成で、60%がバーボン樽熟成のものをブレンド。ノンチルフィルタードになっています。