宜有千萬は「よろしくせんまんあるべし」と読みます。日本酒で非常に有名な八海山をつくっている八海醸造の粕取焼酎の銘柄です。
この他に「よろしく千萬あるべし」という米焼酎もあってちょっとややこしいのですが、米焼酎と粕取焼酎の違いになります。
酒名の意味は「限りなく多くの福が得られるように」という意味で、中国では古くからつく割れている吉語だそうです。
八海山は新潟県南魚沼市の岩峰群で、古くから霊山として崇められていて、越後駒ヶ岳、中ノ岳と並んで越後三山の1つになります。その八海山の麓に八海醸造の蔵があり、仕込み水は八海山系の伏流水である「雷電様の清水」で、この水で八海山が仕込まれています。
清酒八海山を作る際に生まれる新鮮な清酒粕のみを原料に、そのままの状態でゆっくり時間をかけて減圧蒸留。さらに3年以上の貯蔵により円熟したまろやかさと日本酒の風味が一体化した味わいが魅力です。
粕取焼酎は、もともと九州の筑後地方にある文化からうまれたもので、日本酒の副産物である酒粕から更にアルコールを抜いて、肥料として使えるようにするために蒸留した結果、粕取焼酎が生まれたもので、せいろ式の蒸留器で蒸していたそうです。
それが次第に日本酒の酒蔵でも粕取焼酎を作るケースが増えていたのですが、戦後の一時期に出回った劣悪な闇焼酎のことを粕取焼酎と呼んだことがあり、粕取焼酎のイメージが非常に悪くなりました。
工業用エタノールやメタノールを混ぜていたこともあるカストリと、粕取焼酎とは全く違うものなのですが、さすがにイメージがあまりに悪くなったため、一時は粕取焼酎はほとんどなくなりました。
しかし、2000年代の焼酎ブームの流れにのって、少しずつ作る蔵が増えてきています。
特に高品質な日本酒を作ることで定評のある八海醸造や、獺祭を作る旭酒造の「粕取焼酎 獺祭」など、一流の蔵の製品は高品質で美味しい焼酎に仕上がっています。
宜有千萬 八海山本格粕取り焼酎 720ml 【八海醸造】新潟 南魚沼 粕取り焼酎




