天使の誘惑は、宝山シリーズで有名な西酒造の銘柄になります。
宝山シリーズは、西酒造の主力で無印の宝山を始め、富乃宝山、吉兆宝山など多くのラインナップを揃えています。
それに対して、「天使の誘惑」はこれ1つだけが用意されているプレミア銘柄になります。
西酒造は日本三大砂丘の1つに数えられる吹上浜を抱く吹上町にあり、創業は1845年(弘化2年)。かごしまの風土と向き合い、じっくりと酒造りを続けています。
この「天使の誘惑」は樫樽に8年間熟成をさせてあり、薄い琥珀色をしています。
芋の持ち味であるほのかな甘さや旨みはしっかりと残っていて、長く余韻が残る逸品。
通常、焼酎は熟成をさせないで、すぐに市場に出すの無色透明なものです。しかし、近年はこうしてウイスキーのように樽で熟成させてから出す銘柄が徐々に増えていて、そうすることに寄って、樽の木の香りと色が焼酎に移り、琥珀色の色合いと風味が生まれるのです。
樽熟成させる焼酎も増えていますが、その中でも8年間というとかなりの長期熟成。それだけしっかりと熟成させた、西酒造の力作です。
また、アルコール度数も40°あるのも特長で、通常の焼酎というと20°か25°であり、40°というとウイスキーの多くのアルコール度数と同じです。
このあたりも、「天使の誘惑」がウイスキーやブランデーなどの洋酒に近いと言われる所以になっているのでしょう。
おすすめはストレート、ロックですが、なれないとちょっときついでしょうから、その場合は水割りなどが良さそうです。
あくまで焼酎としての上質さを目指したものだと、宝山にも蒸撰の名を冠したものがあり、焼酎の頂点を目指したような逸品がありますが、「天使の誘惑」はそれとはちょっと違う、新しい方向性を感じさせます。
天使の誘惑 芋焼酎 40° 720ml




