「勇気あるものより散れ」は、相田裕がヤングアニマルで連載しているバトル漫画になります。
舞台は明治初年の日本。戊辰戦争で死にそこねた元会津藩士の鬼生田春安と、不死の一族の1人である少女シノとの出会いから物語が始まります。
死ねないために悲惨な境遇にある母を殺すことを目的にしたシノに、春安が協力することとなり、他の一族と戦いの渦に巻き込まれていく……という伝奇ものの一面があります。
実在の人物の意外な繋がりが描かれていたり、明治初年の日本を舞台にしているなど、山田風太郎のファンとしては、彼の明治ものとの符合が気になって仕方ない一作です。
不死の一族が血で眷属を増やしたり、どこかヴァンパイアを思わせるあたりは最近の伝奇ものっぽいですね。鬼滅の鬼あたりは平安時代に出現した割りには陽光で滅亡するあたりは、さらにヴァンパイアっぽさが目立ちます。
ジャンプ連載作品などと違い、登場人物の心理描写の緻密さ、繊細さはずっと上ですが、戦闘描写がおとなしくなっています。
相田裕らしいと言えばその通りなのですが、世間的な人気という点では厳しいのかも知れません。
最新7巻は3月28日発売予定で、予約受付を開始したところです。
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