PR

横山光輝生誕90周年記念電子出版「Selected Works」 三国志

記事内に広告が含まれています。

今年になって、横山光輝の数々の名作が本格的に電子書籍になっていて、キンドルでも横山光輝生誕90周年記念電子出版「Selected Works」として多くの作品がラインナップされています。

以前にこのブログでもご紹介しましたが、そのときに代表作のうち「三国志」「伊賀の影丸」「ジャイアントロボ」が含まれていないことが残念だと書きましたが、ようやく「三国志」もラインナップに加わったので、改めてご紹介します。

「三国志」は言うまでもなく、中国史のなかでも人気の後漢時代末の黄巾の乱と朝廷内の内紛によって後漢王朝が滅びようとしている時代を描いたもの。

正確には「三国志」は蜀・巍・呉の三国の興亡を描いた史書であり、それをもとに一種の娯楽作品にしたのが「三国志演義」。

横山光輝の「三国志」は言うまでもなく娯楽作品なので、本来は「三国志演義」よりの作品なのですが、このあたりは割とおおらかに捉えたほうが良さそうです。

日本でも古くから、多くの小説家から漫画家がこの時代をテーマに様々な切り口で作品を発表していますが、横山三国志は吉川英治の大作「三国志」(吉川三国志)を基調に独自の解釈を織り交ぜて描かれたもので、劉備玄徳、関羽雲長、張飛翼徳の3人が出会う「桃園の誓い」から始まり、吉川三国志が孔明の死で終わっているのに対し、蜀が滅亡するまでを描いています。

ボリュームは単行本で全60巻。

いろいろな版があり、文庫版・愛蔵版だと30巻、大判だと21巻などとなっていますが、今回のKindle版は全42巻になっています。

1971年から連載開始して、1987年に完結。

これだけの長期連載でありながら、横山光輝という人はかなり早い時期に画風が確立し、以後はほとんど変化しなかった人で、見事に統一感のある作画になっています。

幾多のイラストレーターと見紛うほどの美麗な作画と比べると一種のハンコ絵なのですが、かなりの多作でありながら筆が乱れた感が無いという美点があります。それに、一枚絵としては横山ファンの贔屓目抜きでは正直それほど魅力的では無いのですが、「まんがの絵」としてはわかりやすくスピード感もあって完成度の高いものです。

この「三国志」では、連載開始当初は中国との国交も完全に回復しておらず、服装風俗や官職など時代にあっていないものを修正する程度で、現代でも十分に読むに耐える作品であり続けています。

それにしても様々な版の発行部数を合計した、累計発行部数はなんと8千万部を超えているそうで、こうした歴史ものの漫画化としては異例とも言える人気作品です。

以下、横山光輝生誕90周年記念電子出版「Selected Works」のおすすめ人気作品になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました