アイラモルトについて
アイラモルトの特長
アイラ島は、スコットランドのインナー・ヘブリディーズ諸島の南端、ジュラ島のすぐ西側に位置する島で、「ヘブリディーズ諸島の女王」と呼ばれています。多くの種類の野鳥の営巣地としても知られ、バードウォッチングも人気です。
この島の主な産業がウイスキーづくりであり、個性的なアイラモルトは世界中に多くのファンを獲得しています。小さな島に2018年操業開始のアードナッホーを含め9つの蒸留所が稼働しています。
アイラ島の蒸留所はキルホーマンを除くと、海辺に建てられていて、ヨード臭が特徴。さらにピート由来のスモーキーさを持ち、強烈な味わいになります。
一般的にハイランドやスペイサイドモルトが穏やかで初心者でも飲みやすい仕上がりなのに対し、アイラモルトはマニア向け、個性が際立つと言われています。
アイラモルトの主な蒸留所
アードベッグ
アードベッグは、強烈な個性で知られたアイラモルトの中でも最もスモーキーなモルトウイスキーと謳われており、世界中に存在する熱烈なファンはアードベギャンと呼ばれています。
創業は1815年で、創業者はジョン・マクドゥーガル。その後、マクドゥーガル家が1959年まで経営を維持していました(途中トーマス・ブキャナンがオーナーになったものの初代マクドゥーガルの息子トーマスが引き続き経営を担当した時代があったり、20世紀初頭には蒸留所を中心に住宅、ホール、温室、学校などを備えたコミュニティに成長したほどです。
第二次大戦後の1959年にはDLCへ売却され、その後は幾度か所有者が変わり、現在はLVMHがオーナーになっています。
アイラモルトの特徴を色濃くもっている、クセの強いシングルモルトを揃えていますが、単純に癖が強いだけではなく、柑橘系の甘い香りもアードベッグの魅力で、多くのファンを魅了しています。
ボウモア
アイラ島の中心のボウモア村に1779年にデイビッド・シンプソンによって生まれました。現存するスコッチ蒸留所としてはグレンタレット蒸留所に次いで、2番目の古さだそうです。例によってオーナーは次々と変わり続け、2014年からはモリソン・ボウモア蒸留所がオーナーですが、親会社はビームサントリーになります。
現在ではわずか数か所の蒸留所が続けている、フロアモルティングという製麦工程を今でも自前で維持しています。必要量の40%をこれで調達しているそうで、本土産のモルトと混合することで、ミディアムピーティなスピリッツが生まれます。
それを海抜0メートルの第一貯蔵庫をはじめ、複数の貯蔵庫で熟成させることで、そのモルトには潮の香りが馴染んで、ボウモアの魅力の一つになっています。
上品なスモーキーフレーバーにバランスの良い味わいが特徴で「アイラの女王」とも呼ばれます。
ブルックラディ(ブルイックラディ)
ブルックラディ(ブルイックラディ)蒸留所は、1881年にロバート、ウィリアム、ジョン・ゴーレイ・ハーヴェイ兄弟が創業した蒸留所になります。ピートの強さに応じて、ポートシャーロット、オクトモアの3つの銘柄を作り分けしています。
何度かオーナーの交代があり、1995年には当時のオーナーであるホワイト&マッカイの判断により生産が停止しました。
そして、2000年にマーク・レイニエ率いる独立ボトラーのマーレイ・マクダヴィッド社を中心にした個人投資家のグループが、蒸留所を買収。
責任者としてジム・マッキュワンを招聘すると蒸留を再開します。当時のジム・マッキュワンはボウモア蒸留所所長時代にディスティラリー・オブ・ザ・イヤーを3度獲得した大物で「アイラの伝説の男」として知られていました。
新生ブルックラディはスコッチの世界では珍しくテロワールにこだわった方針で知られ、大麦の栽培、蒸留、熟成、ボトリングの一連の工程をアイラ島内で完結させようとしており、特に大麦を栽培する農家が当時は島内に居なかったため、その復活から初めて、2020年には26の契約農家から大麦を仕入れるようになっています。
2012年にはフランスのレミーコアントローに買収されましたが、新生ブルックラディの「色」はそのまま残されており、ファンを安心させています。
主力のブルックラディは旧来の主力を踏襲したシリーズで、ピートを焚いていない麦芽を使い、泥炭層ではない土地から湧出した仕込み水を使うため、アイラモルトとしては珍しくPとフレーバーがありません。
ポートシャーロットはアイラモルトとしては中庸なピーティさを特徴としています。
オクトモアは強烈なピートフレーバーを持つシリーズで、基本的に限定品での展開となっていて、それぞれエディションナンバーがつけられています。
それと、「ザ・ボタニスト」というアイラ島に自生する22種の山野草をボタニカルとして使用したクラフトジンも作っています。
ブナハーブン
1881年にアイラ島の北東海岸のポートアスケーグ近くに設立され、ハイネケンNVの子会社であるディステルグループリミテッドが所有しています。蒸留所のあるブナハーブン村は、同蒸留所の労働者の住居として設立され、現在でも村の労働者の大半を雇用しているそうです。
アイラモルトの中ではマイルドな部類に入り、フレッシュな風味の中にもシェリー樽原酒の豊かなコクを楽しめます。
カリラ
1846年にヘクター・ヘンダーソンがアイラ島東海岸のポート・アスケイグに隣接する狭い湾にカリラを設立。その後、いくつかのオーナーが変遷し、現在のオーナーはディアジオになります。
カリラの個性はフレッシュな洋梨の香り、青草の香り、ほのかなジュニパーベリー、そして穏やかなスモークといった海岸特有の香りを巧みに融合させています。
2002年に12年もののオフィシャルボトルが発売されるまでは、インディペンデントボトラーのものを探すしか、カリラのシングルモルトを飲むことができませんでした。現在は、ノンエイジのものを初め、幅広いラインナップが揃っています。
キルホーマン
2002年にアイラ島の西海岸のロックサイドファームに誕生した、新しい蒸留所になります。創業者はアンソニー・ウィルズで、かつての蒸留所経営の一つの典型である農場蒸留所になっています。
キルホーマンが使う大麦の25%はアイラ島産(蒸留所周辺の畑産)で、ミディアムピーテッドモルトを生産。このモルトとブレンドされるヘビーピーテッドモルトはポートエレン産です。
ラガヴーリン
1816年にアイラ島南岸のポートエレンにジョン・ジョンストンによって設立。1862年にブレンダーのジョン・ローガン・マッキーが蒸留所を買収し、78年に甥のピーター・J・マッキーが経営を引き継ぎ、さらにホワイトホースブランドを設立し、ラガヴーリンの原酒をキーモルトにすることで、ラガヴーリンの名声も高まりました。
1997年以降はディアジオが所有者となり、現在に至ります。
ラガヴーリンの香りはややスモーキーで、甘さのある刺激が魅力です。
「クマの抱擁」と例えられるようなオイリーで重厚な味わいが特徴です。
ラフロイグ
ラフロイグは1815年にアレクサンダーとドナルド・ジョンストンの兄弟がラフロイグ蒸留所を建設したと言われています。ただ、公式の創業年は1824年。1887年に経営権はハンター家に移り、20世紀初頭のウイスキーブームの中で事業を拡大。第二次大戦後の1954年にイアン・ハンターが死亡すると、蒸留所は元秘書のペッシー・ウィリアムソンに遺贈されますが、ペッシーは4年後にはアメリカのシェンリー社に株式を売却します。ただし、経営自体は1972年にペッシーが引退するまで引き続き担当しました。
彼女は元々ウイスキーとは無縁の会社員だったのですが、スコッチウイスキー史上初の女性の蒸留所長となって、現在のラフロイグの製造プロセスを確立させ、独自の品質と個性を保持したまま、生産性を高めることに成功させ、現在のラフロイグの名声はペッシーによるものが大きいと言われています。
その後、いくつかのオーナー変遷を経て、2014年にサントリーがオーナーになっています。
ラフロイグはチャールズ3世が皇太子時代から愛飲してきたことでも知られ、モルトウイスキーで始めてプリンス・オブ・ウェールズ御用達となっています。
今でも自社のフロアモルティングを維持していて、必要なモルトの20%をそれで調達しています。
海藻やコケが多量に含まれるピート、独自のフロアモルティング、仕込み水にもピートが溶け込んでいるため、ラフロイグは独特な香りで、ウイスキー愛好家でも大好きか大嫌いか両極端に分かれるアクの強いモルトになっています。
また、生牡蠣にラフロイグを垂らして食べるのが現地では通の食べ方だそうです。
アードナッホー
2018年の後半に蒸留所は完成し、10月14日に最初の蒸留酒が蒸留器に通され、11月9日に最初の樽に詰められたという、新しい蒸留所になります。
最初の市販ボトルである5年ファーストリリースはバーボン樽原酒とシェリー樽原酒をヴァッティングさせたもので、限定8万本のみ販売されています。アイラモルトらしい潮気のあるピートフレーバーが特徴的で、焼きリンゴを思わせるフルーティさも感じられます。
第二次大戦後の1948年に設立され、多くのヒット作を生み出したダグラスレイン社の2代目である、フレッド・レインとスチュワート・レインの兄弟が支えてきましたが、2013年に会社を分割して、別々の道を歩むことになります。
そして、スチュワート・レインはハンターレイン社を設立し、かねてよりの希望であったアイラ島に9つ目の新蒸留所を設立しました。スチュワートは10代の頃、ブルックラディでは垂らしていた経験から、この家族経営の蒸留所を立ち上げたということです。


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