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「子連れ狼」について

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子連れ狼は、小池一夫の初期の名作で、連載時期は70年から76年。漫画アクションで連載していました。作画は小島剛夕で、墨絵を思わせるような筆致は時代劇というジャンルによく合っていて、独特の風格があります。

ストーリーは、始めの頃は乳母車に幼児を連れた放浪の刺客、拝一刀とその児・大五郎が様々な依頼を受けて人を斬っていくというもの。

作品が進むに連れて、彼らが放浪しているのは、元々公儀介錯人として仕えていた拝一刀が、柳生烈堂率いる柳生の陰謀で妻と職を失い、復讐のために流離っていく……という秘密が明かされ、クライマックスでは拝一刀と烈堂の苛烈な一騎打ちが描かれています。

連載当時から大人気となり、若山富三郎主演で映画化、萬屋錦之介主演でテレビドラマ化され、その後も幾度もリメイクされています。

また日本のコミック作品としては早くから北米に輸出され、現在では日本を代表するコミックとして高い評価を受けています。

小池一夫は自分で作画をしない、いわゆる原作者なので同時期に他に様々な作品を発表しており、その中には「高校生無頼控」「ぶれいボーイ」、「御用牙」、「修羅雪姫」などの名作も多く含まれています。

その後80年代ぐらいからは、小池一夫作品というと娯楽色が強くなり、青年グラビア誌に連載して人気を博す、エロとバイオレンスに満ちた冒険譚が多くなるのですが、この「子連れ狼」を連載した時期の小池一夫原作というと基本的な構成は後年とあまり変わらないのですが、どこか壮絶で悲壮感あふれる物語になっています。

発表から時間も経っていますし、小池一夫という人はお金になるのなら割となんでもやる人なので、電子書籍だといろんなバージョンが出ていたり、時々セールの対象になって安くなったりするので、それを狙って購入するのがおすすめです。

なお、後年になって、森秀樹が作画を担当して続編「新・子連れ狼」「そして ‐子連れ狼 刺客の子」が発表されています。


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